RealHistorian

時系列データベース

  • C/SおよびB/Sアーキテクチャに基づく当社の時系列データベースは、可視化画面構築機能を備えています。
  • 30年にわたる制御分野の知見を注ぎ込んだ革新的な技術とアーキテクチャにより、卓越した性能を実現し、極限のパフォーマンスでユーザー体験を革新。過酷な産業環境における運用実績が、その安全性と高い品質を何よりも証明しています。

クロスプラットフォーム

  • 多様なOSサポート: Windows、さらにRedHatやUbuntuを含む各種Linuxディストリビューションに対応します。
  • 多彩なCPUアーキテクチャ: x86、ARMを含む多様なハードウェア環境で動作します。
  • 分散・異種環境展開: 同一プロジェクトを異なるOS環境へ変更なく展開・実行可能。異種混合環境における運用の煩雑さを解消します。
  • エンジニアステーション機能: ローカル端末からリモートサーバー上のプロジェクトを直接編集・開発するリモート開発機能をサポートします。

高性能データエンジン

  • 自社開発エンジン: 単一サーバーで1,000万データポイントを超える大規模なデータ収容を実現。
  • 高速データ処理: リアルタイムデータ読み書きで毎秒400万レコード、ヒストリデータ読み書きで毎秒300万レコードを超えるピーク性能を発揮。
  • 高同時接続性: 1,000以上のクライアントからの同時接続を安定して処理します。

ノーコード/ローコード

  • 豊富な表現力: グラデーションや透明色を完全サポート。多種多様なブラシ機能で、プロセスを視覚的かつリアルに表現します。
  • 充実した図形ライブラリ: 1,000種類を超える高品質な標準シンボルに加え、ユーザー独自のカスタムライブラリの作成をサポート。
  • 業種別テンプレート: 主要業種向けの豊富なテンプレート、ウィザード、サンプルを用意。ワンクリックでプロジェクトへ導入でき、開発工数を大幅に短縮します。

Web&モバイル閲覧

  • 標準Web技術の採用: HTML5を採用しており、追加のプログラミングやプラグインなしで、PCやスマートフォンの標準ブラウザから直ちに操作可能。
  • 多様な情報表示: リアルタイム/ヒストリデータ、アラーム、レポート、フロー図など、必要な情報を一元表示します。
  • マルチデバイス対応: 専用モバイルアプリによる操作・閲覧をサポート。

豊富なドライバ

  • 幅広いデバイス接続: OPC UA/DA、Modbus、各種PLC/DCS、電力・環境監視プロトコル、スマートモジュール・計器など、20以上のカテゴリ・700種を超える通信ドライバを標準装備。
  • 多様な通信方式: TCP、UDP、シリアル通信、GPRSをサポート。
  • カスタムドライバ開発: 非標準機器向けのカスタムドライバ開発に対応。追加のランタイムが不要なため、短期間で容易に導入できます。

外部インターフェース

  • 標準産業インターフェース: OPC UA Server、OPC DA Server、Modbus Server、IEC104 サービスなどの標準インターフェースを提供し、他システムとの連携を容易にします。
  • REST API: 高同時実行性に優れたREST APIを提供し、サードパーティアプリケーションとの安定した、安全で容易な連携を実現。
  • リレーショナルデータベース(RDB)連携: 各種リレーショナルデータベース(Oracle、SqlServreなど)と容易に接続できます。収集したデータは自動でRDBに転送・保存され、長期アーカイブや他の業務システムとの連携が可能となります。
時系列データベース

IODriver

IODriverはRealHistorianのデバイスドライバモジュールであり、RealHistorianと外部デバイスを接続するためのチャネルです。IODriverを介して、RealHistorianは生産現場と連携することが可能です。IODriverはリアルタイムデータをコンピュ ータに収集するほか、IOデバイスへ指令を送信することもできます。

View

Viewは、RealHistorian の主要なデータ可視化モジュールです。ユーザーが開発したアプリケーションや分析結果を、エンドユーザーに向けて直感的に表示します。フローチャート、トレンドグラフ、アラーム、統計レポートなど、豊富な可視化ウィジェットを備え、操作性と視認性に優れています。

DB

DBはRealHistorian のデータ処理の中核であり、システムの要となる部分です。一方でドライバモジュールと通信し、ドライバの状態を監視、入力データを処理、アラームチェックを実施、履歴データを保存、統計データを生成します。もう一方で、他のプログラムに対してデータサービスを提供します。

外部サービス

RealHistorian は、外部システムとのデータ連携を可能にする多様なオープンインターフェースを提供しています。対応するインターフェースには、WebService、REST API、OPC UA Server、OPC XmlDA Server、Modbus Server、さらにCommServerなどが含まれます。

このうち、WebService、REST API、OPC UA Server、OPC XmlDA Server、およびModbus Serverは、いずれも標準的な公開プロトコルを採用しているため、特別な適合作業が不要です。


時系列データのイメージ


皆さんは時系列データと言われて、どんなデータを想像しますか?

そもそもどんなものかも想像つかなかった、という方もいるかも知れません。

安心してください、いまから説明します。

まず時系列データを一言で説明すると、

「時間とデータが対になったもので、1年単位、1日単位、1秒単位、1ミリ秒単位などある一定の間隔で計測された一連のデータ」です。


▶データのイメージ


農業ハウスの温度を例に、わかりやすく説明してみましょう。

時系列データ

ここでは「室温」を測定対象とします。

この室温を1時間ごとに計測することで、一連のデータが得られます。

これが「時系列データ」です。

時系列データの中身は、時刻と室温が対になっており、どの時刻にどのくらいの室温だったのかがわかるようになっています。

これらのデータは、多くの場合、CSVファイルなどの形式でまとめられて提供されます。

このようにまとめられたデータを使って、グラフ化やデータの集計が行われます。

グラフにすると一目瞭然ですが、それぞれのデータからは、前のデータに基づいた温度のトレンドが読み取れますね。


▶時系列データの特徴


特徴1: データ量が膨大になる

仮に1秒ごとにデータを計測すると、24時間で86,400データポイントにのぼります。

これはあくまで1つの計測対象における1日分のデータです。

これが複数の計測対象に広がり、3年、5年、10年と蓄積されていくことを想像すると…まさに膨大な量と言えるでしょう。

しかし、弊社開発の時系列データベースとRealHistorianを活用すれば、こうしたデータの扱いが格段に容易になります。

ここまで読み進められた読者の皆さんは、時系列データを扱うには「大量のデータを効率的に蓄積し、扱いやすい形で管理する技術」が不可欠だとお気付きかもしれません。

まさにそこで、当社製品の真価が発揮されるのです。


特徴2: 二度と計測できない貴重なデータ

時系列データの重要な特性として、特定の時点のデータを計測できる機会は一度きりしかないという点が挙げられます。

具体的に説明すると、例えば「2025年1月1日12:00のあなたの部屋の温度」を計測できるチャンスは二度と訪れないということです。

過去に遡っての計測は不可能です。

これはまるでスナップ写真を撮影する行為に似ています(実は写真そのものも時系列データの一種と言えます)。

この意味において、時系列データは非常に貴重な資産なのです。


▶時系列データは世の中にあふれている


時系列データのイメージについて、ある程度ご理解いただけたでしょうか。

そして、「あらゆるものが時系列データになるぞ!」と気付かれた方も多いことでしょう。

その通りなのです。

これであなたも、時系列データの世界への第一歩を踏み出せましたね!

私たちの生活の中には、時系列データが溢れています。

これらの時系列データを有効活用することで、日常生活が便利になったり、工場の光熱費を削減したり、業務の生産性を向上させたり、さらには将来を予測して事業戦略に活かすことだって可能になるのです。

時系列データ

▶時系列データを扱うのは大変!


時系列データの計測・蓄積・利用には、非常に手間がかかります。

具体的な例で理解してみましょう。

エアコンで部屋を暖める場面を想像してください。

ここでは「電力消費量」と「室温」という2つの時系列データを考えます。

人間は感覚的にこの2つのデータの時間的な相関を捉えられるため、次のようなことがわかります:

時系列データ

人間の感覚を基準にすると、時系列データの扱いはそれほど難しくないように思えるかもしれません。

では、これを人間の感覚ではなく、コンピュータシステムを使って「電力消費→室温上昇」という電力と室温の相関関係を分析する場合を考えてみましょう。

人間の感覚に頼るよりも、定量的で正確な判断が可能になります。

次の図で、その処理の流れを確認していきましょう。

時系列データ

作業が多数存在しています。数値化からグラフ化までには、相当の時間を要することがわかります。

また、図中に示された「よくある悩み」が示す通り、各工程で様々な問題が発生する可能性があります。

さらに、仮に最終的な数値化が達成できたとしても、この作業を日次で繰り返し行うのは非常に煩雑です。

こうした状況になると、「この処理プロセスを自動化できないか?」という疑問や要望が自然と湧いてくるでしょう。


▶自動化はまだ難しい?


時系列データ

・当社の時系列データベース「RealHistorian」は、個々の時系列データの壁を取り払い、多様な用途に柔軟に対応できるデータ管理を

実現します。

・他システムとの連携機能も備えているため、業務システムの自動化を推進する強力な基盤となります。

・さらに「RealSCADA」を併用することで、RealHistorianに蓄積された生データを即座に可視化。多角的な分析視覚化により、

「必要なデータが適切に取得できているか」「収集したデータは仮説通りの価値を持つか」を早期に判断することが可能になります。


選ばれる理由


〜IoT時代のデータ課題を、確かな競争優位性に変える〜

IoT時代において、多種多様・大量・高速で生成される時系列データに、従来のデータベースでは対応が困難になっていませんか。

「管理の煩雑さ」「データの信頼性低下」「システムパフォーマンスのボトルネック」「AI投資の効果不全」 といった課題に対し、

Realinfoの専門時系列データベースは、核心的な解決策を提供します。


7つの選ばれる理由

— 時系列データを「コスト」から「戦略的資産」へ


1. 「データ発生点」ベースの智能管理で、データ爆発性増加に対応

・お客様の課題: センサーやデバイスなどの「データ発生点」が倍増し、収集間隔も不均一なため、管理が極めて煩雑です。

・当社のソリューション: 当社は「データ発生点」をデータ管理の基本単位として設計しています。このアーキテクチャにより、 データポイントの無限の拡張と、異なる収集頻度が混在する環境にも容易に対応。効率的な一元管理と即時の検索を実現します。


2. 「ローデータ」の価値を堅持し、未来のAI応用に無限の可能性を

・お客様の課題: コスト削減のためにデータを集約したり破棄したりすると、深度分析や高度なAIトレーニングが不可能となり、機会損失を生み出します。

・当社のソリューション: 私たちは、ローデータが未来の石油であると確信しています。当社は全てのローデータを完全な形で保存し、 お客様が将来、高度なAIモデルを開発し、深度の洞察を行う際に、最も貴重で再生不可能なデータ資産を保有できるようにします。


3. 時系列データの「3つの不一致」特性を克服し、データ完全性と信頼性を確保

・お客様の課題: データの「発生タイミングの不一致」、「ストリーミング転送の中断」、「デバイス間のクロックずれ」により、データ分析 の信頼性が損なわれ、適切な意思決定が困難になる。

・当社のソリューション: 当社のデータベース基盤は、時系列データの複雑な特性を考慮して設計されています。タイムスタンプの不一致への対応、 データストリームの中断を自動検出・復旧する機能、さらにクロックずれを効果的に補正する技術により、完全に信頼性の高いデータ基盤を提供します。


4. 大規模時系列データに最適化され、比類ない読み書きパフォーマンスを提供

・お客様の課題: データ量が膨大になると、従来のデータベースの書き込み速度と検索速度は急激に低下し、リアルタイム監視と分析の要求を満たせません。

・当社のソリューション: 時系列データ向けに設計されたストレージとインデックス構造を採用しており、数十億データポイントのスループットに直面しても、ミリ秒 レベルの検索速度を維持し、データ洞察を決して遅延させません。


5. AIとリアルタイム意思決定に持続的な「データ動能」を供給

・お客様の課題: 多額の投資を投じて導入したAIシステムが、リアルタイムで高品質なデータストリームを取得できないため、飾り物と化し、真のビジネス価値を生み出せません。

・当社のソリューション: 当社のデータベースは、AIシステムの「リアルタイムデータの心臓」です。予測保全、智能オペレーション、リアルタイム意思決定 アプリケーションに対し、持続的で新鮮かつ高品質なデータストリームを提供し、AIの潜在能力を真に解放し、智能意思決定をビジネス全体に貫徹させます。


6. 総所有コストを大幅に削減し、データ資産管理をより経済的に

・お客様の課題: 上述の全ての課題を処理できるシステムを自社構築するには、莫大な研究開発、運用保守、インフラストラクチャへの投資が必要であり、コストがかさみます。

・当社のソリューション: すぐに使用可能なエンタープライズグレードの製品を通じて、複雑なデータインフラを自ら設計、開発、維持するための莫大なコストと時間を削減 します。お客様はデータからビジネス価値を抽出することに完全に集中できます。


7. 未来に向けた拡張可能なアーキテクチャで、お客様のビジネス成長に伴走

・お客様の課題: 現在のソリューションが将来3〜5年のビジネス成長とデータ規模をサポートできるか不安です。

・当社のソリューション: 当社のアーキテクチャは、元来スケールを目的として設計されています。お客様のデータ発生点が数百から数百万に拡大しても、線形的でスムーズな拡張 能力を提供し、お客様の長期的なデータ戦略の頼りになる基盤となります。